▼059号「東北・飯豊山駅のタクシー」
【略文】
山都駅前からタクシーで登山口の川入へ。カラオケがガンガンとう
るさい。運転手のカラオケ談義がつづく。サービスのつもりらしい。
「あれっお客さん嫌いなの?」せっかく都会の騒音から逃げて山に
来たのに。川入についてやっと「解放」。長く感じた〜。
▼059号「東北・飯豊山駅のタクシー」
・【本文】
飯豊連峰の主峰飯豊山は「お山」と呼ばれ大昔から修験道の聖地で
す。山頂近くに飯豊山神社(奥社)があって福島県側から大勢の人
が参拝に訪れたといいます。
奥社に対しての里宮本殿は福島県喜多方市山都町(旧耶麻郡山都町)
一ノ木にあります。そのため、三国岳から飯豊本山、御西岳先まで
の約8キロは幅の狭い稜線づたいの細い登山道は福島県の領域にな
っています。
飯豊(いいで)という名は、新潟県側に温泉があり、湯が出るとい
う意味の湯出(ゆいで)がなまったものという説があります。また、
山の形が「飯を豊かに盛った」形からきているという説もあります。
7月末、猪苗代湖も過ぎ喜多方の次、山都というひなびた駅からタ
クシーで登山口の川入の集落へ。タクシーのカラオケがガンガンと
うるさい。「あれっお客さん嫌いなの?」カラオケなしでは夜も明
けぬ様子で運転手のカラオケ談義。
サービスのつもりらしい。せっかく都会の騒音から逃げて山に来た
のに。登山口川入地区についてやっと「解放」。乗っている時間が
長く感じました〜。1985年(昭和60)のことでありました。
▼【データ】
【山名】飯豊山(いいでさん)・飯豊本山(いいでほんざん)・飯出
山・四季山。西斜面の新潟県北蒲原郡内に温泉があり「湯出・ゆい
で」に由来。また山容が飯を盛ったような形に由来(652年「会津
正統記」)。
また「陸奥国風土記」逸文にある飯豊山のように豊岡姫命・飯豊青
尊に由来するなどの説がある。四季山:夏に登ると万年雪やお花畑
があり、さらに風は秋を思わせるように冷たいので信者たちは四季
山といった。
【所在地】
福島県喜多方市山都町(旧耶麻郡山都町)。JR磐越西線山都駅
【位置】
・山都駅:北緯37度38分21.18秒、東経139度45分59.54秒
【地図】
・2万5千分の1地形図:「喜多方西部(新潟)」(国土地理院「地図
閲覧サービス」から検索)
【参考】
・「角川日本地名大辞典7・福島県」小林清治ほか編(角川書店)1
981年(昭和56)
・「東北の山岳信仰」岩崎敏夫(岩崎美術社)1996年(平成8)
・「日本山名事典」徳久球雄ほか(三省堂)2004年(平成16)
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