山の歴史と伝承に遊ぶ 【ひとり画ってん】

山旅イラスト通信【ひとり画展】とよだ 時

▼498号 「役行者開山の山々」

【概略】
修験道の祖・役ノ行者小角が開山の山は各地にやたらに多い。羽黒
山、月山、湯殿山、金峰・鳥海山などその数全国で80座とも90座と
もいわる。しかし山といっても名刹の山号もあるため、どこまで山
の数に入れたらいいのか迷うのが難点。行者おん歳、67までの間だ
という。

▼498号 「役行者開山の山々」

【本文】
修験道の祖・役ノ行者開山の山は各地にやたらに多い。その数全国
で80座とも90座ともいわれます。

『役行者本記』によれば「飛鳥時代の天智天皇9(670)年、小角
は37歳。7月大峰山を出発、3日のうちに出羽の国の羽黒山に着き、
それから、出羽の国の月山・湯殿山・金峰・鳥海山、奥州の秀峰な
どを巡って、22日の後に大和に帰ってきた。およそ里数にして三千
百里」とあります。

以下、赤城山、日光山、弥彦山、立山、白山、越智山、比叡山、愛
宕山。白峰、富士山、箱根矢倉岳、丹沢大山、天城山、筑波山、浅
間岳、甲斐駒ヶ岳、御嶽山、鳳凰山、伊吹山、笠置山。五剣山、背
振山、英彦山、高良山、石鎚山、鹿児山、高千穂ノ岳、速日岳、湯
布岳、宇佐山、阿蘇山、朝倉山、宝満山、宗像山、面影山、岩国山、
厳島、式部山、黒髪山、伯耆大山、大江山、熊野三山、三栖山、生
駒山などとならびます。

しかし山といっても名刹の山号もあるため、どこまで山の数に入れ
たらいいのか迷うのが難点です。行者おん歳、67までの間だそうで
す。

▼【参考】
・「役行者本記(ほんぎ)」(奈良時代・神亀元(724)年・役義元著
の記述があるがはっきりしない)(「役行者伝記集成」では1501(文
亀元)年沙門慈雲著か、1580(天正8)年弘潤坊著ではないかと記
載)
・「役行者伝記集成」銭谷武平(東方出版)1994年(平成6)

山と田園の画文ライター
イラストレーター・漫画家
【とよだ 時】

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山旅イラスト【ひとり画展通信】
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